漢方専門医・認定医, 漢方専門医・認定医とは

漢方専門医・認定医および審査について

医師が保険診療で漢方薬を処方するとき、特別の資格は必要ありません。

しかし、患者さんにぴったりと合った漢方薬を処方したいと願う先生方が多く、漢方薬の講演会はいつも人気で満員です。

平成元年より医師の専門医制度が発足し、学会認定医制協議会加盟の制度として運用されています。平成17年8月に厚生労働省より『日本東洋医学会認定 漢方専門医』として広告が認可されました。

下記、学科のホームページから転記した漢方専門医像です。

1.専門医像

1.西洋医学における専門領域を基礎にして、

2.人間は心身一如の存在であることを心得、

3.臓器は一つ一つ独立して機能するわけではないことを認識し、

4.伝統医学的な漢方医学理論をもとに四診(望聞問切)を駆使して、

5.現代医学とは異なる体系で危機管理を行い、未病、已病の人間の状態(証)を把握し、

6.漢方を用いて治療かつ養生を指導し、

7.必要に応じて西洋医学も併用できる医師。

  • 専門医と認定医を重複して取得することはできません。
  • 専門医の受験に際し、認定医の資格は必須ではありません。

【受験資格】以下の要件を全て満たすことが必要です。

  1. 日本の医師免許を有し、受験申請時において医籍登録後6年以上経過した者(歯科医師は除く)。
  2. 会費を完納している正会員であること。
  3. 受験申請時において3年以上継続して本学会正会員である者(申請締切日を基準に3年以上必要とする)。 ※
  4. 受験申請時において専攻医登録後3年以上経過した者。但し平成24年4月1日以前に研修が修了している場合を除く。
  5. 日本専門医制評価・認定機構が定めた基本領域に属する学会の専門医または認定医に認定された後、本学会指定研修施設で3年以上の漢方医学の臨床研修を行った者。
  6. 受験申請書類提出までに取得した単位が受験申請時の前5年度または正会員入会年度のいずれか遅い年度の始めから起算して通算7単位以上(学術総会及び医療倫理・医療安全講習会出席は必須)であること。

※ 入会申込から3年ではありません。会員登録は、入会申込後、入会審査を経て行われます。入会申込から会員登録までお時間を頂戴することもありますので予めご了承ください。

【認定方法】1次審査:漢方医学的治療が有効であった50症例一覧、そのうちの10症例の詳細な臨床報告および研修コアカリキュラム評価についての審査2次審査:筆記試験、面接試験(1次審査合格者のみ)

【更新年限】5年毎に更新更新点数100点以上、50症例一覧およびそのうち10例の症例報告

2.認定医認定制度

広告可能な資格としては認められないものの、漢方を目指す医師の意欲を向上させるべく、2006年(平成18年)より制度が発足。日本専門医制評価・認定機構が定めた基本領域の専門医または認定医の資格を持っていない方も取得することができる。

【受験資格】以下の要件を全て満たすことが必要です。

  1. 日本の医師免許を有し、受験申請時において医籍登録後3年以上経過した者(歯科医師は除く)。
  2. 会費を完納している正会員であること。
  3. 受験申請時において3年以上継続して本学会正会員である者(申請締切日を基準に満3年以上必要とする)。
  4. 受験申請書類提出までに取得した単位が受験申請時の前5年度または正会員入会年度のいずれか遅い年度の始めから起算して通算7単位以上(学術総会及び医療倫理・医療安全講習会出席は必須)であること。

【認定方法】1次審査:漢方医学的治療が有効であった30症例一覧およびそのうちの5症例の詳細な臨床報告についての審査2次審査:筆記試験、面接試験(1次審査合格者のみ)

【更新年限】5年毎に更新更新点数60点以上、30症例一覧

【その他】厚生労働省による資格の広告は認められていません。

刊行物

『専門医研修コアカリキュラムと問題と解説 増補改訂版』
日本東洋医学会で販売しています。

この問題集(解説付き)が、最も重要です!!!!!!!!

受験しなくても入手されることをお勧めします。

市販されていません。学会事務局に注文します。

一般社団法人日本東洋医学会事務局

〒105-0022 東京都港区海岸1-9-18 国際浜松町ビル6F

電話03-5733-5060 FAX 03-5733-5078

メール office@jsom.or.jp

 

7月20日付で、2020年度の専門医試験について告示されていました。転記します。

2020年度専門医試験告示
今後の社会情勢を鑑みて、試験実施が困難と判断した場合は、試験を中止する
可能性があります。予めご了承ください。


第一次審査(書類審査)
第二次審査(筆記試験及び面接試験)
◎日 時:2020 年 11 月 22 日(日) 12 時 開始 16 時 最終受験者終了予定
◎会 場:昭和大学 東京都品川区旗の台 1-5-8


申請の条件
本学会の専門医と認定医の資格を同時に保持することはできないので注意すること。
下記条件をすべて満たすこと。
(1)日本の医師免許を有し、受験申請時において医籍登録後 6 年以上経過した者(歯科医師は
除く)。
(2)会費を完納している正会員であること。
(3)受験申請時において 3 年以上継続して本学会正会員である者(申請締切日の 9 月 30 日
を基準に 3 年以上必要とする)。
(4)受験申請時において専攻医登録後 3 年以上経過した者。但し 2012 年 4 月 1 日以前に研
修を修了している場合を除く。
(5) 日本専門医機構が認定する基本領域 18 学会※の専門医もしくは認定医、または総合診療専
門医に認定された後、本学会指定研修施設で 3 年以上の漢方医学の臨床研修を行った者。
※ 18 学会名は日本専門医機構が公示しているもの
(6)受験申請書類提出までに取得した単位が 2015 年度または正会員入会年度のいずれか遅
い年度の始めから起算して通算 6 単位以上(医療倫理・医療安全講習会受講は必須)で
あること。(本年度は特例で学術総会出席は必須とせず、通算 6 単位で可。)


専門医の申請書類については、割愛します。学会のHPをご覧ください。

 

次回から、いよいよ勉強方法についてお話しします。


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