【問題262】「腰痛」を効能にもたないものはどれか。
- 牛車腎気丸
- 麦門冬湯
- 疎経活血湯
- 通導散
- 当帰四逆加呉茱萸生姜湯
<私の思考回路>
- 牛車腎気丸…腰痛、下肢痛
- 麦門冬湯…せき
- 疎経活血湯…腰痛、左足の痛み
- 通導散…うちみ、便秘、月経痛、腰痛?
- 当帰四逆加呉茱萸生姜湯…冷え、しもやけ、下肢痛、腰痛
迷ったのは通導散でした。
通導散(105番)は、日常診療で、打撲傷によく用いています。「紅花という強力な駆瘀血作用をもつ生薬が入っていてアオタンに効きます。」と漢方の講演会で教えていただいたからです。腰痛の処方の第一選択薬ではありませんでした。しかし、構成生薬を覚えると、大黄、芒硝を含む実証向けの便秘の薬であることがわかります。もともとは打撲傷の処方でしたが、一貫堂処方の時代から以後、拡大して用いられ、駆瘀血剤として位置づけられたそうです。過去問に頻出しています。
<通導散の効能>比較的体力があり下腹部に圧痛があって便秘しがちなものの次の諸症:月経不順、月経痛、更年期障害、腰痛、便秘、打ち身(打撲)、高血圧の随伴症状(頭痛、めまい、肩こり)
<解答>
というわけで解答(腰痛を効能にもたないもの)は麦門冬湯です。
腰痛に効能のある処方はこちら。
出題された選択肢の処方の確認。
<関連過去問>
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