しゃくやくかんぞうぶしとう
=芍薬甘草湯(68番) +附子
<出典>『傷寒論』
発汗、病不解、反悪寒者、芍薬甘草附子湯主之。
「汗を発し、病(やまい)解(げ)せず、反って悪寒する者は、虚するが故なり。芍薬甘草附子湯之を主る。(太陽病篇)」
<効能>
冷え性で関節や筋肉が痛み、麻痺感があって四肢の屈伸が困難なものの次の諸症:慢性神経痛、慢性関節炎、関節リウマチ、筋肉リウマチ、五十肩、肩こり。
<使用目標>
- 芍薬甘草湯(68番)の証で冷えが強い場合に。
- 冷えによる痛み、手足のしびれやこわばりをともなう時に。
- 発汗後、悪寒するもの。
- 原典より:発汗して表証が去れば悪寒が止むべきであるのに、裏がまだ解せず、少陰病に転じてしまった、そのためかえって悪寒するものに用いる。表解せずではなく病解せずとある。この悪寒は陰証の悪寒であるのに、表証の悪寒と誤って発汗剤で攻めてはならない。