けいしかじゅつぶとう エキス剤18番
<出典>『方機』『方極』吉益東洞
「湿家、骨節疼痛する者、あるいは半身不随、口眼喎斜する者、あるいは頭疼み重き者、あるいは身体麻痺する者、あるいは頭痛劇しき者、桂枝加朮附湯之を主る。」
<効能>
- 【ツムラ・他】関節痛、神経痛
- 【コタロー】冷え症で痛み、四肢に麻痺感があるもの、あるいは屈伸困難のもの。神経痛、関節炎、リウマチ。
- 【三和】悪感をおぼえ尿快通せず、四肢の屈伸が困難なものの次の諸症:急性および慢性関節炎、関節リウマチ、神経痛、偏頭痛。
<使用目標>
- 利水剤。虚証に。
- 気虚の程度が強く、胃腸の働きが弱い。
- 手足の冷えを伴う疼痛。
<試験対策!>
- 効能に「腰痛」をもたない。
<関節痛で鑑別>
- 大防風湯(97番)…虚弱で貧血枯燥したものの関節炎、関節リウマチ。大防風湯を用いて胃腸障害が出るものに桂枝加朮附湯を。
- 薏苡仁湯(52番)…比較的体力のある人に。胃腸虚弱者には桂枝加朮附湯を。
- 越婢加朮湯(28番)…局所の炎症に用いる。体力のある人に。
- 防己黄耆湯(20番)…肥満して浮腫傾向にあり局所の熱感がないものに。関節炎(×関節痛)。やせて冷えが強い者には桂枝加朮附湯。
- 桂枝加苓朮附湯
<神経痛で鑑別>
- 麻黄附子細辛湯(127番)…三叉神経痛、帯状疱疹後神経痛で鑑別。胃腸の丈夫な人に。
- 五苓散(17番)…三叉神経痛で鑑別。冷えがなく浮腫のある人に。
- 疎経活血湯(53番)…坐骨神経痛で鑑別。胃腸の丈夫な人に。
- 八味地黄丸(7番)…坐骨神経痛で鑑別。腰痛、排尿障害を伴うものに。
- 当帰四逆加呉茱萸生姜湯(38番)…手足の冷えで下肢が痛むときの鑑別。しもやけに。厥陰病。桂枝加朮附湯は太陽病。
- 桂枝加附子湯
- 桂枝加苓朮附湯
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