だいじょうきとう エキス剤133番
<出典>『傷寒論』『金匱要略』
<効能>腹部がかたくつかえて、便秘するもの、あるいは肥満体質で便秘するもの:常習便秘、急性便秘、高血圧、神経症、食当り。
★厚朴、枳実には、気がうまく循環せずにどこか留まっているのを巡らせる作用がある。
<条文>
- 「陽明病、脈遅、汗出ずと雖(いえど)も、悪寒せざる者は、其の身必ず重く、短気腹満して喘す。潮熱ある者は、此れ外解せんと欲す。裏を攻むべし。手足濈然として汗出ずる者は、此れ大便已(すで)に鞕なり。大承気湯之を主る。若し汗多く、微して発熱、悪寒する者は、外未だ解せざるなり。その熱潮せずんば、未だ承気湯を與うべからず。若し腹大満し不通の者は、小承気湯を與えて、微して胃気を和すべし。大いに泄下せしむること勿(なか)れ。」(『傷寒論』陽明病篇)
- 「傷寒、若しくは吐し、若しくは下して後、解せず、大便せざること五六日、上りて十四日に至り、日晡所潮熱を発し、悪寒せず、独語して鬼状を見るが如し、若し劇しき者は、発すれば即ち人を識らず、循衣摸床、愓して安からず、微喘し、直視す。(略)譫言する者は大承気湯之を主る。」(『傷寒論』陽明病篇)
- 追記予定あり。少陰病、発汗後病、不可下病、可病
- 『金匱要略』
<使用目標>
- 傷寒の陽明病期で、腹部膨満、持続する高熱、便秘と共に、うわごとを言い、意識が混濁しているような重篤な状態に用いられる。
- 実証の腹力が充実した者で、臍を中心とした腹満を伴う頑固な常習便秘に。
- 神経症や軽度の抑うつ状態に。
<鑑別>